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ギリギリのドキドキ

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原美術館の「ヘンリー・ダーガー展」に行きました。ヘンリー・ダーガーの絵を初めて見たときは、またNYかどこかのお洒落なイラストレーターがでてきたのかなと思いましたが、よくよくみると違いました。
幼女の裸を描いているのにこんなにもいやらしさを感じないのは、彼が本当に女の子を神聖な目で美しいと思っているからなのだろうと思います。「非現実の王国として知られる地における、ヴィヴィアン・ガールズの物語、子供奴隷の反乱に起因するグランデコーアンジェリニアン戦争の嵐の物語」なんて長い・・・こんな7人姉妹の物語を執筆している孤独な男。こんな人が近くにいたら近所でウワサの怖い人です。けれど彼の描きだした世界は美しく、残酷でどこまでも純粋。それはそれは美しいのだけれど、その美しさは受け取った瞬間に汚れてしまう、本当にはかない美しさ。
大人や人間のしがらみに汚されないこの美しさは隔離閉鎖された場所からしか生まれないのではないかと思うと、悲しい気持ちになります。
美の捉え方は人それぞれなので、この絵がうつくしいと思うひとがいれば、気持ち悪いという人もいるかもしれない。昔、少女だった女の人が憧れる「少女」と少女だったことのない男の人が感じ取る「少女」とは別物でありながら、根源では同じ物なのかもしれない。本当にこの世界をつくりあげたヘンリー・ダーガーはちょっとした奇跡だと思いました。

ロリータ世界を好んで見ている自分の姿は、
エコールの舞台に金を払う観客と同じなのではないかと思うとへこみます。イノセントな美しさに惹かれる心理って微妙です。amazonのこれを買った人の他のセレクトをみて、なんだかがっかりというかやはりそうなんだ・・・という気持ちになりました。

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併設のカフェの展覧会イメージケーキ。なんてかわいいのでしょう。ベース部分はレアチーズケーキでした。お花まで飾ってあります。ラブリーーー
by matocopan | 2007-07-05 23:21 | おでかけ
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